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用語集

アスベスト
天然に産する繊維状けい酸塩鉱物でクリソタイル(温石綿、白石綿)、クロシドライト(青石綿) 、アモサイト(茶石綿)等 の総称。別名「せきめん」「いしわた」。
繊維が極めて細く、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと、石綿が飛散して人が吸入するおそれがある。
  • ①主な用途
  • 保温・断熱材として建物内部に吹き付け。昭和50年に原則禁止。
  • スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材として使用。現在は製造等が禁止。
  • ②毒性
  • アスベスト肺(石綿肺)、肺がん、中皮腫、良性石綿胸水(石綿胸膜炎)、びまん性胸膜肥厚(ひこう)
  • ③法規制等
  • 大気汚染防止法 特定粉じん発生施設の敷地境界線における石綿粉じん濃度10本/L。
  • 労働安全衛生法 石綿粉じん管理濃度0.15本/cm3
  • 建築基準法 建築材料石綿でその重量の0.1%を超えて含有するもの使用の規制。建築物の所有者等に対し、増改築時の除去等の義務づけ及び既存建築物における石綿の飛散防止対策の推進を図る。
  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 一般廃棄物及び石綿含有産業廃棄物石綿でその重量の0.1%を超えて含有するものについては、他の廃棄物と区分して処理すること。

飲用井戸
人の飲用に供するための井戸や水道原水の取水用の井戸、災害対策用井戸等のこと。
上水道が整備されている場合であっても、地下水の飲用に伴う健康影響地下水を井戸等から飲用に供することが地域的に一般的であり、地下水が常態として飲用されている場合は飲用井戸ありとされる。
土壌溶出量基準不適合の土地について、要措置区域となるか形質変更時要届出区域となるかの判断は、規定の範囲内に飲用井戸が存在するか否かによる。

汚染状態に関する基準
土壌汚染状況調査の結果から、規制対象区域(要措置区域形質変更時要届出区域)を指定する際の有害物質の濃度に関する基準。
地下水飲用等の観点から土壌溶出量基準が定められており、また、粉塵の吸引など土壌の直接摂取の観点から土壌含有量基準が定められている。旧法では指定基準と呼ばれる。
「汚染状態に関する基準」と「健康被害が生ずるおそれに関する基準」の両方の基準に不適合な場合に、要措置区域の指定がなされる。
参考:法第6条第1項第1号
汚染土壌
特定有害物質 による汚染状態が土壌汚染対策法の指定基準(土壌溶出量基準又は土壌含有量基準)に適合しない土壌。
旧法では、自然的原因による基準不適合土壌は法の適用対象とならなかったが、改正後は指定基準に適合しない状態にある土壌は全て汚染土壌として一律に扱う。

カドミウム及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はCd。
  • ①主な用途
  • カドミ系顔料、ニッケル・カドミウム電池、合金、メッキ、蛍光体、塩化ビニル安定剤、写真材料、ゴム安定剤等。
  • ②毒性
  • 急性毒性:ヒトに対する本物質の急性経口致死量は確認されていない(推定値数百mg)。腎臓障害の症状(尿蛋白、糖尿、尿アミノ酸など)。飲料水中にみられるような低濃度レベルでは障害が生じたという報告はない。本物質10mg/lを飲料水の形で短期暴露した場合、鉄の消化管からの吸収が一部抑制される。ヒトの経口摂取の中毒量は15mgで、悪心、嘔吐等の症状を呈する。
  • 慢性毒性:異常疲労、嗅覚鈍化、貧血、骨軟化症。《例:イタイイタイ病》
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では人に対して発がん性がある(グループ1)と分類している。ただし経口投与に関しては知見が限られている。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
観測井
地下水の水質の測定措置において、地下水汚染の状況を的確に把握できる地点に設ける水質監視用井戸のこと。
対象とする土地の土壌溶出量基準に適合しない地点のうち、最も土壌溶出量が高い地点への設置を基本とし、要措置区域において推定される地下水の流れからみた下流側にある地点にも配置することが望ましいとされる。
環境会計
企業等が、持続可能な発展を目指して、社会との良好な関係を保ちつつ、環境保全への取組を効率的かつ効果的に推進していくことを目的として、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的(貨幣単位又は物量単位)に測定し伝達する仕組み。
  • (1)内部機能
  • 企業等の環境情報システムの一環として、環境保全コストの管理や、環境保全対策のコスト対効果の分析を可能にし、適切な経営判断を通じて効率的かつ効果的な環境保全への取組を促す機能。
  • 経営者や関係部門等による経営管理ツールとしての役割が期待される。
  • (2)外部機能
  • 企業等の環境保全への取組を定量的に測定した結果を開示することによって、消費者や取引先、投資家、地域住民、行政等の外部利害関係者の意思決定に影響を与える機能。
  • 公表によって、外部の利害関係者に対して説明責任を果たすと同時に、環境に配慮した事業活動に対する適切な評価に結びつく役割が期待される。
参考:環境省 環境会計ガイドライン2005年版
環境債務
環境対策に起因する債務全般のこと。
企業がその活動によって、周辺環境に対して何らかの影響を及ぼすか、あるいは将来及ぼすことが想定される損失、費用、負荷をいう。
主要なものとして、土壌汚染対策、アスベスト対策、PCB 対策、その他廃棄物対策、フロン・ハロン対策などに伴う債務が挙げられる。
管理票
管理票(搬出汚染土壌管理票
搬出された汚染土壌の適正管理を目的として、汚染土壌を規制対象区域(要措置区域形質変更時要届出区域)から搬出する際に交付が義務付けられる帳票。
平成22年4月の改正土壌汚染対策法施行から管理票の形式が新しくなり、A票からC2票の6枚綴りとなった。
管理票交付者、運搬受託者、及び処理受託者はそれぞれ該当する帳票について、その写しを5年間保存する義務がある。
  • A票:管理票交付者の控え(B2、C2票が戻るまで保管)
  • B1票:運搬受託者の保存用
  • B2票:運搬終了報告として管理票交付者へ送付用
  • C1票:処理受託者の保存用
  • C2票:処理終了報告として管理票交付者へ送付用
  • C3票:処理終了報告として運搬受託者へ送付用
法に基づかない汚染土壌の搬出においては「旧管理票」やその他のマニフェスト等の使用を妨げるものではないが、掘削除去の偏重の解消と汚染土壌の適正処理の確保という改正法の主旨にのっとり、改正法に基づく搬出を行うことが望ましいとされる。

技術管理者
土壌汚染状況調査等の技術上の管理をつかさどる者。指定調査機関は、技術管理者証の交付を受けた者を選任する必要がある。
技術管理者証の交付を受けるには、次の①、②、③を全て満たす必要がある。
  • ①技術管理者試験に合格した者
  • ②次のいずれかに該当する者
  • イ 土壌の汚染状況の調査に関し、3年以上の実務経験を有する者
  • ロ 地質調査業又は建設コンサルタント業の技術上の管理をつかさどる者
  • ハ 土壌の汚染状況の調査に関し、イ及びロに掲げる者と同等以上の知識及び技術を有すると認められる者
  • ③次のいずれにも該当しない者
  • イ 規定により技術管理者証の返納を命ぜられ、その返納の日から1年を経過しない者
  • ロ 法又は法に基づく処分に違反し、刑に罰せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
起点
土壌汚染状況調査において、単位区画又は30m格子の区画分けの基準となる地点。
土壌汚染状況調査では、調査対象地の土壌汚染の状況を適切に把握するために、試料採取等を行う区画が恣意的に選定されないよう、また、調査実施者による差が生じないよう一定の方法により単位区画及び30m格子を設定する必要がある。具体的には調査対象地の最北端の地点に起点を定め、その起点から調査対象地を東西方向及び南北方向に10m間隔又は30m間隔で引いた線により区分することを基本とする。最北端の地点が複数ある場合は、最も東にある地点を起点とする。
このように起点は、土壌汚染状況調査の区画分けの最も基本であるため、起点の位置を誤ると全ての調査が正しく行われないおそれがある。このため、調査に当たっては、対象地の敷地境界のうち起点に関わる範囲について特に注意して確認する必要がある。

形質変更時要届出区域
略称:要届出区域
土壌汚染対策法第3条、第4条、第5条に基づく土壌汚染状況調査の結果、汚染状態に関する基準を超過する土壌汚染が判明し、かつ、健康被害が生ずるおそれに関する基準に該当しない土地の区域が「形質変更時要届出区域(特定有害物質により汚染されており、土地の形質の変更をしようとするときの届出をしなければならない区域)」として指定される。
形質変更時要届出区域の内、自然由来による土壌汚染地及び公有水面埋立法に基づき埋め立てられた埋立地であって、一定の条件を満たすものについては、自然由来特例区域等(自然由来特例区域、埋立地特例区域又は埋立地管理区域)と判断され、通常の形質変更時要届出区域と区別される。
形質変更時要届出区域内において土地の形質の変更をしようとする者は、着手の14日前までに形質変更の種類、場所、施行方法及び着手予定日等を都道府県知事に届出る必要がある。
健康被害が生ずるおそれに関する基準
汚染状態に関する基準不適合土壌に対して人の暴露の可能性に関する基準。
周辺での地下水飲用利用等がある場合、及び直接摂取の観点からの土壌汚染がある場合、それぞれについて規定されている。

30m格子
調査対象地を区画する線であって、起点を通るものおよびこれらと平行して30m間隔で引いた線により区分された格子。
土壌汚染状況調査の際、対象地の中でも特定有害物質の製造、使用又は処理に係る事業の用に供されていない旨の情報等により、土壌汚染が存在するおそれが少ないと認められる土地は、当該30m格子ごとに試料採取等区画を設定する。

シアン化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、炭素1 原子と窒素1 原子が結合したシアン化物イオンやその化合物などの総称。化学記号はCN。
  • ①主な用途
  • 金の青化精錬、顔料(紺青)の原料、非鉄金属から銅及び銀などの抽出、メッキ、金属の焼き入れ、写真薬、還元剤、ビニリデン樹脂、医薬品等。
  • また、液化石炭ガスの製造工程でシアン化合物が副次的に生成される。
  • ②毒性
  • 急性毒性:ヘモグロビンの酸素運搬機能を阻害、結果生体内に酸素供給できなくなり窒息状態に陥る。中毒症状としてはめまい、頭痛、意識喪失、痙攣等、高濃度の場合は呼吸中枢麻痺による呼吸停止を起こし死亡に至る。
  • 慢性毒性:甲状腺不調、神経障害(視力低下、聴力障害、脊髄性運動場低下)。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、塩化シアンについて、人に対する発がん性については分類できない(グループ3)としている。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 
四塩化炭素
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。炭素原子1 つに塩素原子4 つが結合したもの。分子式はCCl4。
  • ①主な用途
  • フルオロカーボン類の原料、溶剤、洗浄剤、ワックス樹脂の製造、ホスゲン原料、農薬原料。
  • ②毒性
  • 急性毒性:経口・経皮または吸入暴露により、皮膚・循環系・呼吸器系・血液・腎臓・肝臓・眼、膵臓の機能に影響。2~3日以内に肝障害の徴候を呈する(黄疸、肝臓肥大、疼痛)。ときには腎臓障害が観察され、早期死亡の原因ともなる。
  • 慢性毒性:肝臓・腎臓障害、神経系・胃腸症状
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 
1,2-ジクロロエタン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2H4Cl2。別名:1,2-DCA
  • ①主な用途
  • 塩化ビニルモノマーの原料、合成樹脂原料、金属の脱脂、有機溶剤等
  • ②毒性
  • 急性毒性:麻酔剤のような作用、肝臓・腎臓・循環器系に損傷を与える。
  • 発がん性:疫学調査からは本物質による暴露と発がん性の相関は明らかでないが、雄ラットの前胃での扁平細胞がんや循環器系の血管肉腫、雌ラットおよびマウスの乳腺がん、雌ラットの子宮癌など動物実験においては発癌性が示されている。変異原性があることも証明されている。国際がん研究機関(IARC)では、人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
1,1-ジクロロエチレン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2H2Cl2。別名:1,1-DCE。
  • ①主な用途
  • 塩化ビニリデン樹脂原料、(1,1,1-トリクロロエタン分解生成物)
  • ②毒性
  • 急性毒性:4000ppm以上の濃度の本物質の吸入は、即発性神経衰弱を引き起こす、暴露が続くと意識を失う。
  • 慢性毒性:本物質と他のビニル化合物とを同時に暴露された労働者では、肝機能障害、頭痛、視覚障害、衰弱、疲労および知覚神経障害を引き起こしたという報告あり。
  • 発がん性:3 つの経口投与の実験ではラット、マウスともに発がん性は認められていないが、マウスの吸入試験で乳腺がん、肺腺腫、腎腺がんが認められており変異原性もある。国際がん研究機関(IARC)では、人に対する発がん性については分類できない(グループ3)としている。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
厚生労働省健康局水道課HP「水質基準の見直しにおける検討概要」
1,3-ジクロロプロペン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC3H4Cl2。別名:1,3-DCP。
  • ①主な用途
  • 農薬(土壌くん蒸剤、殺線虫剤)
  • ②毒性
  • 急性毒性:本物質には強い刺激性がある。吸入による軽度の症状として悪心、嘔吐、めまい、頭痛がみられ、重度になると上気道の刺激灼熱感、肺水腫、チアノーゼ、四肢のけいれん等をおこす。皮膚に接触した場合、灼熱感、水疱を生じ、皮膚からも吸収される。
  • 発がん性:多臓器発がん性で変異原性もあることから発がんリスクによる評価が適切であるとされる。ヒトの発がん性に関する疫学情報はないが、実験動物に対する発がん性に関しては十分な知見がある。国際がん研究機関(IARC)では、人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
厚生労働省 健康局水道課HP「水質基準の見直しにおける検討概要」
環境省 化学物質の環境リスク評価 第1巻
ジクロロメタン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はCH2Cl2。別名:DCM。
  • ①主な用途
  • 溶剤、塗料剥離剤、プリント基板洗浄剤、エアロゾルの噴射剤、ゴムの溶剤
  • ②毒性
  • 急性毒性:20000ppm、30分の吸入によって不快麻酔に陥る。これより軽度の暴露では吐き気、四肢の知覚異常、昏睡、めいてい状態などを生じる。皮膚・粘膜への刺激もある。
  • 慢性毒性:神経系と粘膜刺激症状が主要。
  • 発癌性:国際がん研究機関(IARC)では、人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
シス-1,2-ジクロロエチレン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2H2Cl2。別名:1,2-DCE、cis-1,2-DCE。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
資産除去債務
有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務及びそれに準ずるものをいう。
この場合の法律上の義務及びそれに準ずるものには、有形固定資産を除去する義務のほか、有形固定資産の除去そのものは義務でなくとも、有形固定資産を除去する際に当該有形固定資産に使用されている有害物質等を法律等の要求による特別の方法で除去するという義務も含まれる。
有形固定資産の「除去」とは、有形固定資産を用役提供から除外することをいう(一時的に除外する場合を除く。)。除去の具体的な態様としては、売却、廃棄、リサイクルその他の方法による処分等が含まれるが、転用や用途変更は含まれない。
また、当該有形固定資産が遊休状態になる場合は除去に該当しない。
参考:平成20年3月企業会計基準委員会 資産除去債務に関する会計基準
試料採取等対象物質
調査対象地において土壌汚染のおそれがあると認められる特定有害物質
指定調査機関
土壌汚染状況調査の信頼性を確保するため、環境大臣が指定する調査機関。
土壌汚染状況調査及び法第16条第1項の認定調査は、指定調査機関が行わなければならない。
土壌汚染状況調査及び認定調査は、試料の採取地点の選定、試料の採取方法などにより結果が大きく左右されることから、調査を行う者に適切な技術的能力が求められる。そのため、調査の信頼性を確保し、一定の技術的能力及び経理的基礎を有する者をその申請により指定調査機関として指定し、法に基づく土壌汚染状況調査は指定調査機関が行うものとされている。
シマジン
第三種特定有害物質(農薬等)の一つ。分子式はC7H12ClN5。正式には2-クロロ-4,6-ビス(エチルアミノ)-1,3,5-トリアジン。
  • ①主な用途
  • 農薬(除草剤)
  • ②毒性
  • 頭痛、嗅覚喪失、協調運動失調、肝臓・腎臓・血管系への影響、遺伝子損傷、新生児の発育遅延
準不透水層
厚さ1m以上、かつ透水係数が1×10^-6[m/s]以下である地層。または、これと同等以上の遮水の効力を有する地層。
参考:平成22年環境省告示第23号

水銀及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はHg。アルキル水銀を含む水銀化合物を指す。アルキル水銀はメチル水銀やエチル水銀等の有機水銀化合物の総称。
  • ①主な用途
  • 乾電池、蛍光灯、触媒、医薬品、水銀電池、体温計、歯科用合金用アマルガム
  • ②毒性
  • 主な影響は神経と腎臓の障害であるが、各々有機水銀化合物に関連している。
    • (1)メチル水銀
    • 急性毒性:体内量1000mgで致死量、体内量100gで中毒量、毎日摂取量0.1mg程度(1ppm/100g)は発症しない。 
    • 慢性毒性:知覚障害、運動失調、歩行障害、視野狭さく、言語障害、難聴、Hunter-Russell症候群。最小発症レベルは成人の場合血中0.2μg/ml/、頭髪中50μg/ml。《例:水俣病》
    • (2)金属水銀
    • 急性毒性:経口摂取しても体内に吸収されず、毒性は極めて弱い。普通はそのまま大便中に排出されるが、金属水銀は揮発性が高く、その蒸気の吸収で成人の場合10mg/m3の空気中水銀濃度で1~2日以内に歯茎の炎症、口内炎、嘔吐、腹痛、下痢、神経障害などの急性ないし悪急性障害が現れる。 
    • 慢性毒性:興奮。気質の変化、手指の震せんなどが現れる。 
    • (3)水銀塩
    • 急性毒性:水銀塩のヒトに対する経口致死量は1~4gである。塩化第二水銀1.5gを摂取すると、5分後吐き気をもよおし、続いて短時間にて意識を失うような激しい腹痛がおそう。
    • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)ではメチル水銀化合物を人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)、金属水銀と無機水銀化合物を人に対する発がん性については分類できない(グループ3)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

セレン及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はSe。
  • ①主な用途
  • ガラス、窯業、半導体材料、黄・赤色ガラス製造、顔料、殺虫剤、触媒
  • ②毒性
  • 急性毒性:代表的なセレン化合物のLD50値は次の通りである。金属セレン=6700mg/kg(ラット経口)、硫化セレン=138mg/kg(ラット経口)、セレン酸ナトリウム=138mg/kg(ラット経口)。セレン化水素は常温で気体で特に毒性が強い。気中濃度1ppmで、目・鼻・喉に刺激を与え、吸収すると悪心、めまい、倦怠感をきたす。
  • 慢性毒性:セレン摂取量200mg/kgというグループの調査では、明確にはセレンに由来すると確認できなかったものの胃腸障害、皮膚の黄疸様変色、う歯がみられた。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、人に対する発がん性については分類できない(グループ3)としている。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック

措置命令
要措置区域の指定を受けた土地の所有者が、都道府県知事の指示措置を履行しない場合に都道府県知事から発せられる命令。
参考:法第7条第4項
運搬に関する基準(法第17条)に違反して汚染土壌を運搬した場合、運搬を行った者に対し、汚染土壌特定有害物質による汚染の拡散の防止のために都道府県知事から発せられる命令。
参考:法第19条

帯水層の底
帯水層を満たす地下水の受け皿となっている難透水性の地層のこと。
粘土やシルトを主体とする地層や岩盤等の難透水性の地層が、帯水層の底であるかの判断には、ボーリング調査により、難透水性の地層の厚さが50cm以上であることや、その地層が連続して分布することを確認する必要がある。
台帳
都道府県知事が帳簿および図面をもって調製・保管する要措置区域の台帳及び形質変更時要届出区域の台帳の総称。
台帳は、区域毎に帳簿及び図面をもって調製される。
帳簿の記載事項には、指定年月日、所在地、概況、土壌の汚染状態、調査を実施した指定調査機関の名称、要措置区域にあっては地下水汚染の有無、土壌汚染の除去などの措置および土地土地の形質の変更形質の変更の実施状況などがある。
図面は、試料採取を行った地点を明示した図面、汚染の除去等の措置の実施場所および施工方法を明示した図面、および要措置区域等の周辺の地図を添付する必要がある。
都道府県知事は、台帳を要措置区域に関するものと形質変更時要届出区域に関するものを区別して保管しなければならない。また、指定区域台帳の閲覧を求められた場合、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。
要措置区域等の指定が解除された場合は、都道府県知事は対象の区域に係る帳簿及び図面を台帳から消除しなければならない。
帯水層
地下水で満たされた透水性の地層(砂や砂礫等)のこと。
帯水層は自由地下水面をもつ不圧帯水層(不飽和部も含む)と、上下を加圧層(難透水層)ではさまれた被圧帯水層に分けられる。
帯水層は複数存在することが一般的であり、難透水層によって区分された各帯水層における地下水の流動状況や透水性は異なる。
土壌汚染対策法のボーリング調査においては、深さ10mまでの調査を原則とするが、深さ10mまでに帯水層の底が存在する場合は、その深度までの調査を実施する必要がある。
第一種特定有害物質
特定有害物質のうちの揮発性有機化合物(四塩化炭素1,2-ジクロロエタン1,1-ジクロロエチレン1,3-ジクロロプロペンジクロロメタンシス-1,2-ジクロロエチレンテトラクロロエチレン1,1,1-トリクロロエタンタン、1,1,2-トリクロロエタントリクロロエチレンベンゼン)のこと。
揮発性有機化合物の中でベンゼンを除く化合物は有機塩素系化合物であり、主に金属の洗浄や脱油脂洗浄、ドライクリーニング用の洗浄剤、溶剤などとして幅広い産業で使用されてきた。一方、ベンゼンは芳香族化合物であり、化学合成の原材料として広く使用されている。
一部の第一種特定有害物質は、土壌中で分解する性質があり、例えば、テトラクロロエチレンでは、1,1-ジクロロエチレンシス-1,2-ジクロロエチレントリクロロエチレンを生成する。
第二種特定有害物質
特定有害物質のうちの重金属等(カドミウム及びその化合物六価クロム化合物シアン化合物水銀及びその化合物セレン及びその化合物鉛及びその化合物砒素及びその化合物ふっ素及びその化合物、およびほう素及びその化合物)のこと。
第三種特定有害物質
特定有害物質のうちの農薬等(シマジンチオベンカルブチウラムPCB有機りん化合物)のこと。
第二溶出量基準
汚染の除去等の措置を選択する際に使用する土壌溶出量の程度を表す指標。
第二溶出量基準は、特定有害物質 の種類により異なるが、土壌溶出量基準の10 倍又は30倍の値に定められる。
地下水飲用に係る健康被害リスクの観点からの土壌汚染がある場合は、第二溶出量基準に適合するものであるかどうかによって、講ずべき措置の内容を定めることとなる。
単位区画
土壌汚染状況調査の基本となる10m四方の区画。規制対象区域(要措置区域形質変更時要届出区域)の指定は単位区画毎に行われる。
起点から、東西方向及び南北方向に10m間隔で引いた線により格子状に調査対象地を区画したもの。
土壌汚染状況調査の際、対象地の中でも特定有害物質 の製造、使用又は処理に係る事業の用に供されている旨の情報等により、土壌汚染が存在するおそれがある土地は、当該単位区画ごとに試料採取等を行う。

チウラム
第三種特定有害物質(農薬等)の一つ。分子式はC6H12N2S4。正式にはテトラメチルチウラムジスルフィド。
  • ①主な用途
  • 農薬(殺菌剤)、ゴム加硫促進剤
  • ②毒性
  • 急性毒性:眼、皮膚、気道への刺激
  • 慢性毒性:催腫瘍性、催奇形性、錯乱、めまい、咳、頭痛、咽頭痛。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
厚生労働省健康局水道課HP「水質基準の見直しにおける検討概要」
チオベンカルブ
第三種特定有害物質(農薬等)の一つ。分子式はC12H16ClNOS。正式には、N,N-ジエチルチオカルバミン酸S-4-クロロベンジル。
  • ①主な用途
  • 農薬(除草剤)
  • ②毒性
  • 急性毒性:眼、皮膚、気道への刺激
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック
地下水汚染
地下水から検出された特定有害物質による汚染状態が地下水基準に適合しないこと。
土壌汚染の地下水汚染への影響の目安として、汚染土壌から特定有害物質が地下水に溶出した場合に、地下水の流動に伴って特定有害物質 が到達し得る範囲の一般値が特定有害物質の種類毎に示されている。 地下水流動方向の主流動方向を中心にして、左右90度の半円状の上記の範囲に特定有害物質が到達し得るとされる。
地下水環境基準
地下水の水質汚濁に係る環境基準。
環境基本法に基づいて、人の健康保護と生活環境保全のために維持することが望ましい基準(環境基準)として、地下水の水質汚濁に係る基準が設定されている。
基準が設定されている項目は、水質環境基準の「人の健康の保護に関する環境基準」に準じており、カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、アルキル水銀、PCBジクロロメタン四塩化炭素、塩化ビニルモノマー、1,2-ジクロロエタン1,1-ジクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン1,1,2-トリクロロエタントリクロロエチレンテトラクロロエチレン1,3-ジクロロプロペンチウラムシマジンチオベンカルブベンゼン、セレン、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ふっ素、ほう素、1,4-ジオキサンの28項目。
平成21年11月に塩化ビニルモノマー、1,4-ジオキサン、1,2-ジクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン等が項目の追加及び基準値の変更が告示された。
地下水基準
土壌汚染対策法の地下水水質基準。
土壌汚染が原因となって生ずる地下水汚染について、汚染の有無を判断するための基準となる。カドミウム、シアン化合物、鉛、六価クロム化合物、砒素、水銀、PCBジクロロメタン四塩化炭素1,2-ジクロロエタン1,1-ジクロロエチレンシス-1,2-ジクロロエチレン1,1,1-トリクロロエタン1,1,2-トリクロロエタントリクロロエチレンテトラクロロエチレン1,3-ジクロロプロペンチウラムシマジンチオベンカルブ、有機りん、ベンゼン、セレン、ふっ素、ほう素の25項目。
従来は、環境基本法の地下水環境基準とほぼ同義だったが、平成21年11月の地下水環境基準項目の追加及び基準値の変更により、同一ではないことに注意が必要。
調査実施者
土壌汚染状況調査を実施する者。
土壌汚染対策法では、土地の所有者等のことではなく、土地の所有者等から委託されて土壌汚染状況調査を行う指定調査機関を指す。
調査対象地
法第3条第1項調査では、使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地のすべての区域。
法第4条第2項調査では、法第4条第1項の届出に係る3,000m2以上の土地の形質変更が行われる土地のうち、掘削が行われる部分であって、特定有害物質による汚染のおそれがあると都道府県知事が認めた土地の範囲。
法第5条調査では、都道府県知事が特定有害物質による土壌汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがあるものと認める場合に都道府県知事が定める範囲。
調査命令
土壌汚染対策法第4条、又は第5条に基づいて都道府県知事から発せられる土壌汚染状況調査の命令。
第4条においては、土地が特定有害物質 によって汚染されていることの蓋然性を判断した上で都道府県知事が調査命令を発出する。蓋然性の判断は次の状況を考慮して行う。
 ①特定有害物質又は特定有害物質を含む固体もしくは液体が埋められ、飛散し、流出し、又は地下に浸透した履歴があること。
 ②特定有害物質の使用等があったことの期間や時期、含まれていた量により土地が特定有害物質によって汚染されている懸念が大きいこと。
第5条においては、土壌汚染の蓋然性が高く、かつ人の暴露の可能性が有る場合に都道府県知事が調査命令を発出する。この場合の調査の対象となる土地の基準は次の通り示されている。
 ①地下水経由の観点からの土壌汚染が明らかな場合
 ②地下水経由の観点からの土壌汚染のおそれがある場合
 ③直接摂取の観点からの土壌汚染が明らかであるか又はそのおそれがある場合
地歴調査
調査対象地の土壌汚染のおそれの把握を行うための調査。
調査対象地及びその周辺の土地について、土地利用の履歴、特定有害物質の使用等の状況等の有効な情報を入手・把握し、土壌の特定有害物質による汚染のおそれの区分を分類する。
地歴調査は、指定調査機関が実施するものとされている。

テトラクロロエチレン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2Cl4。別名:PCE、パークロロエチレン、パークレン。
  • ①主な用途
  • 脱脂洗浄剤、ドライクリーニング溶剤、金属表面の脱脂洗浄剤
  • ②毒性
  • 急性毒性:急性高濃度暴露では、中枢神経系抑制作用を主としてめいてい感、不快感、めまいなど、さらに高濃度では意識を失う。
  • 慢性毒性:反復暴露では頭痛、脱力感などを訴え、重症例では不眠、記憶力低下、手指の知覚低下などが見られる。本物質の暴露された作業中の人に、肝臓、腎臓、中枢神経への影響がみられる。
  •  
  • 発がん性:交雑系マウスに肺ガンを形成することが示されているが、ラットではこの事実は有しなかった。国際がん研究機関(IARC)では、人に対して発がん性を示す可能性がある(グループ2B)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック

透水係数
帯水層の地下水の流れやすさの度合いを表す係数。
透水係数が大きいほど地下水が流れやすいことを意味する。透水係数は、土壌中の間隙の大きさや構造などによって決まり、一般に粘土<シルト<砂<礫の順に透水係数が大きくなる。
ダルシーの法則では、透水係数(K)、地下水水位勾配(i)を用いて地下水の流速(v)を表す。
 v=Ki
透水係数の単位はSI 単位系で[m/s]。
特定有害物質
土壌汚染対策法の対象となる有害物質。
土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるものとして、鉛、砒素、トリクロロエチレン等の25物質が規定されている。
特定有害物質は、その化学的性質、土壌中での挙動、健康被害への発生経路の相違から第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)、第二種特定有害物質(重金属等)、第三種特定有害物質(農薬等)に分類される。
土壌汚染状況調査
土地の土壌汚染の有無を把握するための調査。
土壌汚染による環境リスクの管理の前提として、土壌汚染に係る土地を的確に把握する必要がある。このため、土壌汚染対策法では、汚染の可能性のある土地について次に挙げる一定の機会をとらえて土壌の汚染状況の調査を行うこととしている。
①有害物質を製造、使用又は処理する特定施設(有害物質使用特定施設)の使用が廃止された場合
②土地の3,000m2以上の形質の変更の際に、都道府県知事が土壌汚染のおそれがあると認める場合
③周辺での地下水汚染の汚染源となっている可能性がある等、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事が認める場合
土壌ガス調査
土壌汚染状況調査において、第一種特定有害物質を対象とした調査。
土壌中の気体(土壌ガス)の採取を行い、その気体に含まれる特定有害物質の量を測定するもの。
土壌含有量基準
汚染土壌の直接摂取の観点から定められた基準
土壌汚染対策法では、人による土壌粉塵の吸引等の直接摂取による健康影響リスクの観点から、土壌に含有される特定有害物質のうち体内での消化による吸収量に相当する量に基準を設定している。告示第19号に基づいて、有害物質ごとに作成した検液(土壌に所定の溶媒を混ぜ、振とう溶出および土壌を直接蒸留)について、特定有害物質の量を測定し、乾燥した土壌試料1キログラムに含まれる特定有害物質の量に換算して求める。単位は[㎎/㎏]。
土壌溶出量基準
汚染土壌を原因とする地下水汚染等の地下水飲用の観点から定められた基準
土壌汚染対策法では、人による地下水飲用に係る健康影響リスクの観点から、「土壌の汚染に係る環境基準(平成3年環境省告示46号)」に準拠して作成した検液(土壌を水に混ぜて振とう若しくは攪拌し、水に溶出)について、特定有害物質の量の基準を設定している。土壌試料重量の10倍量の純水に混ぜたときの土壌から水中に有害物質が溶出する量を求める。単位は[mg/L]。
土地の形質の変更
土地の形状を変更する行為全般のこと。
土壌汚染対策法第4条では、土壌を移動する行為として、切土と盛土の別を問わず形質変更部分の面積が3,000m2以上であれば、都道府県知事に届出ることを義務付けている。ただし、形質変更の内容が盛土のみある場合には、当該土地からの土壌汚染の拡散の懸念が無いため、届出は不要となる。また、3,000m2以上の形質変更であっても、例えば次に挙げる軽易な行為その他の場合にも届出は不要となる。
  • 軽易な行為その他の行為(次の全てに該当すること)
  • 土壌を形質変更対象の土地の区域外に搬出しない。
  • 土壌の飛散・流出を伴わない。
  • 形質変更の深さが50cmより浅い。
規制対象区域(要措置区域形質変更時要届出区域)における形質変更の制限は、それぞれ個別に定められているため注意が必要である。
土地の所有者等
土地の所有者、管理者、及び占有者のうち、土地の掘削等を行うために必要な権原を有し、調査の実施主体として最も適切な者。
通常は土地の所有者が該当する。なお、土地が共有されている場合は、共有者の全てが該当する。
所有者等に所有者以外の管理者又は占有者が該当するのは、土地の管理及び使用収益に関する契約関係、管理の実態等から見て、土地の掘削等を行うために必要な権原を有する者が所有者でなく管理者又は占有者である場合である。
例としては、所有者等が破産している場合の破産管財人、土地の所有権を譲渡担保により債権者に形式上譲渡した債務者、工場の敷地の所有権を既に譲渡したがまだ引渡しをしておらず操業を続けている工場の設置者等が考えられる。
1,1,1-トリクロロエタン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2H3Cl3。別名:TCA、1,1,1-TCA。
  • ①主な用途
  • 金属の常温洗浄、蒸気洗浄、ドライクリーニング洗浄剤、エアゾール
  • ②毒性
  • 人や実験動物において中枢神経系の抑制作用及び麻酔作用を示す
  • 発がん性:ヒト、動物両方において発がん性を評価するのに適切な情報がない。国際がん研究機関(IARC)では、人に対する発がん性については分類できない(グループ3)としている。
参考:厚生労働省健康局水道課HP「水質基準の見直しにおける検討概要」
1,1,2-トリクロロエタン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2H3Cl3。別名:1,1,2-TCA。
  • ①主な用途
  • 溶剤、塩化ビニリデン原料
  • ②毒性
  • マウスに強制経口投与したところ、肝細胞がんおよび副腎褐色芽細胞腫が発生した。ラットでは発がん性は認められていない。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、人に対する発がん性については分類できない(グループ3)としている。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 
トリクロロエチレン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC2HCl3。別名:TCE、トリクレン。
  • ①主な用途
  • 脱脂洗浄剤、溶剤、生ゴムの溶剤、(テトラクロロエチレン分解生成物)
  • ②毒性
  • 急性毒性:急性高濃度暴露では中枢神経抑制作用が強く、以前は麻酔にも用いていた。より低濃度ではめいてい状態となる。人に対する15~25mlの経口暴露では、嘔吐、腹痛が起こり、次いで一次的な意識不明を起こす。
  • 慢性毒性:50~100ppm異常の暴露ではめまい、腹痛、間接の異常感、不安感などが増加、血清中のトランスアミナーゼの増加が起こるという報告があり、このことは肝実質の損傷を示唆。
  • 発がん性:ヒトに関しては限られた証拠しかないが、動物実験では十分な証拠があるとされる。国際がん研究機関(IARC)では、人に対しておそらく発がん性がある(グループ2A)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

鉛及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はPb。
  • ①主な用途
  • 鉛管、鉛板、蓄電池、マッチ、爆薬、はんだ、ゴム硬化剤、防錆剤
  • ②毒性
  • 鉛の人への暴露経路は、食物、飲料水、大気、たばこ等。1日あたりの摂取量が0.5~1mgを越えると排泄量を上回って体内に蓄積し、最終的に骨に沈着する。
  • 急性毒性:可溶性鉛塩の経口致死量は10gといわれている。嘔吐、頭痛、下痢、血圧低下、乏尿、昏睡。
  • 慢性毒性:赤血球中のデルタアミノレブリン酸脱水酵素(ALAーD)阻害が、血液中鉛濃度0.1~0.2mg/l付近からみられる。鉛の高濃度の中毒症状は、貧血、消化管の障害、神経系の障害等。血液中鉛濃度が0.4~0.5mg/lを越えて長時間暴露された場合にみられる。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)は鉛の無機化合物を人に対しておそらく発がん性がある(グループ2A)に分類し、金属鉛及び有機鉛を人に対して発がん性があるかもしれない(グループ2B)、鉛の有機化合物を人に対する発がん性については分類できない(グループ3)に分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

認定調査
規制対象区域(要措置区域形質変更時要届出区域)から土壌を搬出する際に、法の規制を受けないために任意で行われる土壌調査。
搬出する土壌について、特定有害物質25種の全てが土壌溶出量基準及び土壌含有量基準に適合することを確認する。
調査方法は、掘削前調査と掘削後調査の2種類のいずれかの方法とされている。 いずれの調査においても掘削対象地における汚染のおそれの把握に基づき、掘削前調査では各区画を、掘削後調査では掘削して区分された土壌を試料採取等の単位として各分類ごとにそれぞれ定められた方法に従って実施する。

搬出汚染土壌管理票
管理票 参照

PCB
第三種特定有害物質(農薬等)の一つ。分子式はC12H9Cl~C12Cl10。正式には、ポリクロロビフェニル誘導体の総称。
  • ①主な用途
  • トランス等の絶縁油、熱媒体、複写紙、可塑剤、塗料、潤滑油
  • ②毒性
  • 急性毒性:目への刺激
  • 慢性毒性:皮膚・肝臓障害(脂肪)、吐き気、黄疸、浮腫、頭痛。《例:カネミ油事件》
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、人に対しておそらく発がん性がある(グループ2A)と分類している。
参考:東京都環境局 化学物質の適正管理
砒素及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はAs。
  • ①主な用途
  • 半導体材料、木材防腐剤、殺鼠剤、ガラス、医薬品原料、農薬
  • ②毒性
  • ヒトにおけるヒ素化合物の急性毒性の強さは、アルシン>亜ヒ酸塩>ヒ酸塩>有機ヒ素の順。ヒ素化合物の致死量は、1.5mg/kg BW(酸化ヒ素)~500mg/kg BW (DMAA )である。
  • 急性毒性:腹痛・嘔吐・下痢・四肢および筋肉痛・発赤を伴う皮膚の脆弱化にはじまり、四肢のしびれ感・刺痛、筋肉の痙攣、丘疹状の紅斑性皮疹が2 週間後に表れる。さらに四肢の感覚異常、角化症、手爪のミーズ線、運動・感覚反応の不調が1 カ月であらわれる。
  • 慢性毒性:皮膚の異常・末梢性神経症・皮膚がん・末梢の循環不全など。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)は、無機ヒ素化合物を人に対して発がん性がある(グループ1)と分類している(低濃度リスクについては考慮すべき不確実さが残っている)。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

不透水層
厚さ5m以上、かつ透水係数が1×10^-7[m/s]以下、岩盤にあってはルジオン値が1以下である地層。またはこれと同等以上の遮水の効力を有する地層。
ふっ素及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はF。
  • ①主な用途
  • フッ素系樹脂原料、鉄・セラミックス・半導体等の製造、練り歯磨きへの添加剤
  • ②毒性
  • ふっ素は、必須元素と考えられているが、必ずしも明確な根拠は示されていなく、最小栄養学的必須摂取量も設定されていない。一方経口摂取による急性毒性の発現には1mg/kg/day の摂取が必要であるとされている。飲料水濃度2 mg/L 以上で虫歯の予防効果が特に子供において増強されることが報告されており、この作用は少なくとも約0.5 mg/L 以上の濃度が必要であるとされている。しかし、0.9 ~1.2 mg/L の範囲の飲料水中ふっ素濃度は、軽度の斑状歯を12から46 %のヒトに発生させることも報告されている。より高濃度の飲料水濃度では、骨へのふっ素沈着が認められ、骨の内部構造変化も引き起こすことが報告されている。最近のいくつかの研究からは1.4 mg/L 以上で骨へのふっ素沈着の発生率や骨折リスクが増加するとされている。
  • 発がん性:動物実験において決定的な発がん性を示すデータはなくヒトへの発がん性に関し有効な知見は見当たらない。
参考:厚生労働省健康局水道課HP「水質基準の見直しにおける検討概要」

ベンゼン
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の一つ。分子式はC6H6。
  • ①主な用途
  • 塗料等の原料、溶剤、ガソリン中に含有
  • ②毒性
  • 急性毒性:麻酔作用。高濃度暴露では中枢神経系に作用して、頭痛、悪心、けいれんをおこし昏睡死亡する。20000ppm5分で死亡例の報告あり。
  • 慢性毒性:造血組織に対する障害作用。鋭敏なヒトでは本物質による暴露で致命的疾患である再生不良性貧血を生じる。また、近年ベンゼンが白血病を引き起こすことが明らかになってきた。本物質の影響が特に肺組織に及ぶというより全身的であるという事実から、飲料水を通じての暴露が同じようなレベルの危険を生じるのではないかと懸念されている。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)は、人に対して発がん性がある(グループ1)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック

ほう素及びその化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はB。
  • ①主な用途
  • 鉄合金などの硬度増加剤、ガラス、陶器、ペイント、防火剤、医薬品
  • ②毒性
  • 実験動物へのホウ酸あるいはホウ砂の短期あるいは長期間暴露実験により、雄生殖器官への毒性が共通してて認められる。精巣傷害がラット、マウス、イヌへホウ酸またはホウ砂を食餌または飲料水に混ぜて投与したときに観察される。発生毒性がラット、マウスおよびウサギで示されている。ラットを用いた催奇形性試験におけるNOAEL :9.6mg/kg/day が、胎児の体重増加抑制に基づいて求められている(Price et al., 1996)。多くの変異原性試験は陰性の結果を示し、ホウ酸あるいはホウ砂は遺伝子障害性のないことを示すと共に、ラットとマウスを用いた、長期試験では腫瘍発生の増加は認められていない(WHO, 1998 )。
  • 急性毒性:悪心、嘔吐、下痢、腹痛等の症状。ほう酸の中毒量は成人1~3g、経口致死量は成人15~20g、幼児5~6g、乳児2~3g。
  • 慢性毒性:ホウ酸水でうがいを続けたときに起きる食欲不振・無力症等、ホウ酸を添加した食品の摂取による消化管障害。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

有害物質使用特定施設
水質汚濁防止法及び下水道法の特定施設のうち、法の特定有害物質にも該当するものの使用等(製造、使用又は処理)をする施設。
有害物質使用特定施設は意図的に特定有害物質を使用等するものに限られる。したがって、例えば以下の行為については特定有害物質を使用等するに該当しない。
  • 特定有害物質を微量含む原材料を用いるが、当該特定有害物質に対し何らの働きかけをしない行為
  • 例えば、バッチャープラントにおけるコンクリートの製造(原料に含まれる六価クロム化合物に化学的作用を加える施設ではない)、石炭を原料とする火力発電施設の廃ガス洗浄施設における廃ガスの洗浄(洗浄後の排水に微量のほう素が含まれていても、ほう素及びその化合物の使用等には該当しない)、石油精製業(潤滑油再生業を含む)の用に供する施設における原油等の精製(原油等にはベンゼンが含まれるが、ベンゼンそのものを製造する行為を除き、該当しない)等。
  • ②一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設における廃棄物の処理および下水道終末処理施設における下水の処理
  • 例えば、廃棄物処理施設からの排ガスに含まれる重金属等の施設での処理(廃棄物に含まれる微量の重金属等に着目して「処理」に該当することとはしない。なお、特定有害物質そのものを廃棄物処理施設で処理すること(例えば、PCBの処理)は該当する)。
  • 特定有害物質を固体以外の状態にせず、かつ、粉状又は粒状にしない形での取扱い
  • 例えば、特定有害物質を含む固形物(粉状又は粒状のものを除く)の洗浄(固体のままの特定有害物質は土壌汚染を起こさないため。なお、酸等でその固形物の表面を溶解させるか、又は研磨等により粉状のものを発生させることを意図して行う場合は該当する)。
  • 特定有害物質が密封された製品の取扱い
  • 例えば、PCBが封入された電気機器の特定施設の電気系統の一部として使用。
  • ⑤添加剤等として特定有害物質を微量(1%未満)含む物質の製造、使用又は処理例えば、鉛を1%未満含む塗料による塗装を行う施設からの廃ガスの洗浄。
  • 一方、以下の場合は、特定有害物質を直接には「その施設において」使用等しているとはいえない場合でも、有害物質使用特定施設に該当するものとされているので注意が必要である。
  • 特定有害物質を使用している試験研究機関の研究棟、病院等に設置された洗浄施設(排水に特定有害物質が含まれ、かつ、現に土壌汚染が発生している実態があるため。)
  • 特定有害物質を含む製品(1%以上)を製造する工程に付属する特定施設(水質汚濁防止法の特定施設には、排水系に近い施設が指定される傾向があり、製造を行う施設が指定されない場合がある。しかし、製造は一般に製造工程の全体で行っていると解され、その工程に付属する特定施設においても特定有害物質を製造、使用又は処理するものと解すべきであるため。)
有機りん化合物
第三種特定有害物質(農薬等)の一つ。パラチオン(正式には、ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト。分子式はC10H14NO5PS)、メチルパラチオン(ジメチルパラニトロフェニルチオフォスフェイト。分子式はC8H10NO5PS)、メチルジメトン(ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト。分子式はC6H15O3PS2。)、EPN(エチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネイト。分子式はC14H14NO4PS。)の4物質を指す。
  • ①主な用途
  • 農薬(殺虫剤)として使用。パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトンは、毒物及び劇物取締法の特定物質に指定され、現在、製造、販売が禁止されており、EPNのみが製造が許可されている。
  • ②毒性
  • 急性毒性:全身倦怠、頭痛、めまい、発汗、悪心、嘔吐
    流涎、瞳孔縮小、言語障害、視力減退
    意識が強く侵され、全身けいれん、し尿失禁を示し死亡に至る場合もある。
参考:水質汚濁防止法の解説(1983年発行)

要措置区域
土壌汚染対策法第3条、第4条、第5条に基づく土壌汚染状況調査の結果、汚染状態に関する基準を超過する土壌汚染が判明し、かつ、健康被害が生ずるおそれに関する基準に該当する土地の区域が「要措置区域(土壌汚染による人の健康に係る被害を防止するために汚染の除去等の措置を講ずることが必要な区域)として指定される。
要措置区域内においては、原則として土地の形質の変更が禁止される。

ルジオン値
岩盤の透水性の指標となる値。単位は[Lu]。
原位置封じ込め措置等の下面に位置する不透水層が岩盤である場合の遮水性評価に用いる。
ボーリング孔内をパッカーで区切った試験区間内に0.98MPa の有効注水圧力で注水し、試験区間1m当たりの1分間の注水量が1[L/min/m]の場合を1[Lu]という。

六価クロム化合物
第二種特定有害物質(重金属等)の一つで、元素記号はCr(Ⅵ)。
  • ①主な用途
  • 研磨剤、顔料、有機合成の触媒、メッキ、木材防腐剤、皮なめし、窯業製品釉薬
  • ②毒性
  • クロムは微量必要元素とされている。体内に吸収されると還元され三価になり、大部分は尿から排出されるが、一部は肝臓や腎臓に蓄積される。
  • 急性毒性:本物質の付着や粉塵の吸入は皮膚・気管・肺等の炎症や潰瘍を、経口による六価クロム塩の大量摂取は嘔吐・下痢・腹痛・尿量減少・肝障害・けいれん・昏睡を引き起こす。なお、重クロム酸カリウム(K2Cr2O7)の致死量は0.5~1.5gといわれている。
  • 慢性毒性:経口で肝炎を引き起こす。六価クロム粉塵の長期吸収による皮膚・呼吸器・肝臓等のさまざまな障害、肺がん、鼻中隔穿孔。発がん性も吸入によるものが多い(経口毒性試験では発がん性、腫瘍は確認されていない。
  • 発がん性:国際がん研究機関(IARC)は、六価クロム化合物を人に対して発ガン性がある(グループ1)と分類している。
参考:改訂3版 水道水質基準ガイドブック 

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